山口和雄 「 水差しと青林檎(2)」
パステル 24.4×36.0cm 2005
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山口和雄展
会期/2005年6月4日(土)〜 6月26日(日)
11:00am〜8:00pm(土・日6:00pm)
休廊:6/8(水),14(火),15(水),22(水)
会場/あーとらんど ギャラリー
出品/パステル画 ‥‥‥ 約 20 点
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あーとらんど ギャラリーでは、山口和雄さんのパステルによる展覧会を開催いたします。山口さんは1949年に東京に生まれ、現在東京や大阪などで開催する個展を中心に活動を続けています。
山口さんの個展は、これまでに91年、93年および99年に銅版画(メゾチント技法)による展覧会を開催してきましたが、今回は、5年程前から版画以外の領域に表現の幅を広げている作家の活動にあわせて、パステル画のみの展覧を行います。山口さんが何故銅版画以外にパステル画を描くようになったのか、作家自身に創作の現在を語っていただきました。
≪私が長年携わってきたメゾチントという銅版画の技法は、版面作
りから始めて刷り上がるまでに、かなり面倒な過程を経なければ
ならない根気のいる仕事です。しかも刷り上がりは左右反転して
いるので、うまくイメージした通りにできていない場合などは、
非常な違和感を味わうことにもなります。
20年以上やってきたので、ある程度の計算はできますが、それ
でも最初の刷り上がりを見て、「こんな絵を描いた覚えはない」
と半ばあきれ、半ば怒り心頭、というツライ気持ちになることが
10点に1点位はあります。
そこへ行くと、パステル画は、言ってみれば単刀直入です。自
分が今見ている通り、描いている通りに、目の前で作品が仕上が
って行くからです。しかもナンといっても短時間で仕上がり、修
正するのも簡単なのがパステル画を描く上での魅力といえると思
います。
画面を粗いタッチにすることも、或いは指の腹を使ってなめら
かに表現することも自在で、色を重ねる場合でも、油絵のように
絵の具が乾くのを待つ必要がない。こういったこともパステル画
のうれしいところです。
銅版画には銅版画の魅力が勿論あります。しかし、パステル画
を本格的に描き始めて今年で丁度5年が経ち、ますますパステル
画の楽しさ、面白さにとらわれてしまった今、もうしばらくはパ
ステル画に重心を置いた制作活動をして行くことになるだろうと、
現在のところは思っています。 文:山口和雄≫
今回の展覧会ではパステル画約20点で新たな仕事を概観します。是非ご高覧いただきますようご案内申し上げます。
敬具
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