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企画展 >金 明植 展


金 明植
プレスリリース(2010年)



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■ 金 明植(KIM MYUNG-SIK) 略歴
 1950年韓国,ソウル出生 
 70年中央大学校芸術大学絵画学科修了(BFA)ソウル,韓国 
 81年中央大学校大学院洋画専攻修了(MFA)ソウル,韓国 
 2004年~05年米国ロンアイルレンドゥデハク客員教授歴任(ニューヨーク)
<受賞>
 80年具象展銅賞 81年具象展特選、中央美術大展特選 82年具象展金賞 
 2008年月刊美術世界賞(平面部門)
<個展>
 ソウル(新世界画廊,選画廊,現代アートギャラリー,青雀画廊,白松画廊,芸脈画廊,インデコ,デザイナーZOOギャラ
     リー,ドクターパクギャラリー,アートアンドドリーム 他) 
 釜山(現代画廊,ピカソ画廊,牧歌画廊,ロッテ画廊,金在善ギャラリー 他) 
 大邱(中央画廊,斗山アートセンター)/光州(Agbae ギャラリー)
 千葉(セントラルギャラリー)/シドニー(Victoria Gallery)/マドリード(Neptuno Gallery)/バンクー
 バー(Covan Gallery)/マイアミ(Diaspora Vibe Gallery)/ニュージャージー(Gallery Xpose)/上海
 (蘭利画廊)/杭州(印象画廊)
 ニューヨーク<Ray Bernard Gallery,Roshkowska Gallery,Road Gallery,PS35Gallery>
<受賞>
 1980具象展銅賞 1981具象展特選 1981中央美術大展特選 1982具象展金賞 
 2008月刊美術世界賞(平面部門)
<作品所藏>
 韓国文化部,駐中韓国大使館、ソウル市立美術館、釜山市立美術館、リウム美術館,牡丹美術館,韓国戦争記念館、
 SAMSUNG,LG,ハンファ、東亜グループ,企業銀行(香港支店)、ニュソウルコントゥリクルロプ、マクスウェル
 ハウスコーヒー、東亜大病院,Centumリーダーズマーク、聖母病院、Grace Institute(ニューヨーク)、GSカント
 リー済州、釜山地方検察庁、GSカントリー江村、韓国電力、トマト貯蓄銀行 他
<現在> 東亜大学校芸術大学美術学部絵画学科教授                         以上



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      金 明植 展

  会期/2010年 3月14日(日)~ 3月28日(日)
     10:00am~6:30pm 休廊:2/10(水),17(水)
  会場/あーとらんど ギャラリー 
  出品/East Side Storyシリーズを中心にPop Flowerシリーズの油彩‥‥20余点

あーとらんど ギャラリーでは、ソウルとニューヨークを拠点に活勤している韓国の美術家 金 明植の、香川では初めての個展を開催致します。
金 明植は1950年に韓国ソウルに生まれ、中央大学校芸術大学絵画学科と同大学院で絵画を学び、現在、東亜大学校芸術大学の美術学部教授を勤めています。彼は数多くの国内外で開催される個展やグループ展に参加していますが、近年では、個展としては印象画廊(杭州、2006)やPS35 Gallery (ニューヨーク、2007)、蘭利画廊(上海、2008)などで行い、グループ展としては、国立現代美術館 (韓国、1992))やArt Off The Main Puck Art B/D (米国、2005)などに参加しています。

金 明植の絵の原点は、都市の近代化の波の中で跡形無く姿を消してしまった「高徳里」という、かってそこで生まれ幼少時を過ごしてきた小さな町のイメージにあります。この失った故郷をテーマとして1990年代まで取り組んできた高徳里シリーズ作品には、故郷への深い郷愁と蘇ってくる幼年時代の様々な甘い記憶の心象風景がキャンバスを覆っています。「高徳里 1994-02」の作品では、山や川、木や花といった記憶を紡ぎだすイメージが本来の形や大きさから離れて自由かつ大胆に単純化され、加えて、まるで子供のように荒々しいタッチで青・灰・黒の重く沈鬱な色と赤・黄・緑の軽快で陽気な色を与えられることによって、キャンバスの上で瑞々しい命を与えられています。
こうした高徳里シリーズ作品は、都市生活の便利さや快適さという文明の恩恵と、一方で、故郷の懐かしさや安らぎという精神的な恩恵の間で揺らぐ人々の心の切実な現実の在りようを映し出しているようです。

「高徳里」のテーマに10数年間取り組んできた金 明植は、2000年代に入ると一転してニューヨークにアトリエを構え、「イーストサイド ストーリー」という新たな主題を手にします。1999年の冬、ソーホーの画廊街にある喫茶店で偶然目にした通りを行き交う白人や黒人、黄色人などの人種と、ニューヨークの電車の窓を通り過ぎる遠方の家がヒントになり、「人間と家」という2つの対象を組み合わせて生まれたのが「イーストサイド ストーリー」シリーズでした。
今回の個展に出品されるイーストサイド ストーリーの油彩画は、無地の背景に家のモチーフを配置するという画面構成を採っています。この無地の背景は一般的に東洋の絵画でよく見られる余白と呼ばれる空間ですが、金 明植はこのシリーズの余白の空間によって新たな表現方法を開拓しています。
同シリーズの09-SM11の絵では、玩具の四角いレゴを横に連ねたような黒い屋根と白・黒・赤・緑の壁面を持つ数件の家が、建物全体に荒い刷毛目のタッチで背景の余白と同じ灰色や壁に近い中間色が施され、恰も一様な灰色に塗られた余白の空間に溶け込むように描かれています。肌の色の違う人々の共存というテーマが背後にあるこの作品では、家は人種、背景の余白は、何も無い空間ではなく都市で暮らす人々の生活や高層ビルが林立する風景が、霧の中に包み込まれたような状況を表しているようです。
一方、同シリーズの09-SM12(案内状掲載)では09-SM11より色彩の使用を抑制して、灰色の余白の空間に黒い屋根と青い壁の家を並べて画面全体を青味を帯びた一様なトーンに纏めています。遠方の風景ほど青く見えるという空気遠近法が適用されたこの絵では、肌の色の違う人々の共存というイーストサイド ストーリーの当初のテーマが、より身近な内容に変容しているのではないでしょうか。この絵に描かれた家のイメージは最早ニューヨークという現実の空間から遠く離れ、金 明植の原点にある高徳里の記憶へと導かれているように見えます。また、背景の余白の空間は時間や文化の概念をも包み込み、民族としての太古の記憶にまで連なる「魂の響き」を宿しているかのように感じられます。金 明植は、この絵の余白によって民族の魂という熱きものに触れ、自らの民族が太古から宿してきた魂の響きに共鳴する表現方法を獲得したと言っても過言でないでしょう。

今展では近年精力的に展開しているEast Side Storyシリーズを中心に、名も無い野花の慎ましい姿と生命力を描いたPop Flowerシリーズを加えた油彩画の1号から20号まで20余点を出品致します。アーティストトークとしては初日14日(日)午後2時より韓国の食文化紹介の特別講演を予定しています。韓国の美術家と作品を通じて東アジアにおける文化交流の一助になれば幸いです。是非多くの方にご高覧いただきますようご案内申し上げます。    
尚、本個展を皮切りに国内では東京、大阪ほか6ヶ所での個展が予定されています。            敬具

 

■ アーティストトーク
 日 時 : 3月14日(日) 午後2時 ~
 講 師 : 金 明植
 参加費: 無料
  食文化を中心とした韓国文化の特別講演と共にフリートーク(ドリンク付)も行います。
  お気軽にご出席下さい。
                             以上

                        (文責:山下高志)


 


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