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関 正和 展 プレスリリース(2008)



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関 正和 風景 -1
油彩 72.7×90.9cm(30F) 2008


関 正和 SEKI Masakazu 略歴

1933 香川県丸亀市に生れる
1948 香川県展奨励賞受賞
1950 行動美術展入選
1952 自由美術展入選
1954 上京、井上長三郎先生に師事
1957 自由美術協会会員となる
1968 自由美術展自由美術賞受賞
1969 現代美術選抜展(文化庁)出品
1982 東京展賞受賞
1985 香川県展審査員となる
    香川県文化会館に作品収蔵
1986 ヨーロッパ滞在(フランス、イタリア、スペイン、
    イギリス)
1992 香川県文化会館にて個展
1994 丸亀市立資料館にて個展
2001 Galerie Lichtblickにて個展(ベルリン)
    ヨーロッパ滞在(ドイツ、オランダ、チェコ)

■現 在:自由美術協会会員


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           関 正和 展
         
   会期/2008年11月2日(日)〜16日(日)
     11:00am〜7:00pm 休廊:10/5(水),12(水)
   会場/あーとらんど ギャラリー
   出品/油彩画‥‥ 約30点


 あーとらんど ギャラリーでは、関 正和さんの新作油彩画の展覧会を
開 催致します。関さんは、1933年に丸亀に生まれ、現在東京を拠点に活
動しています。

 半抽象の油彩画家として活躍を続ける関さんは、毎日アトリエに籠り、
キャンバスを前にしてじっくり絵の構想を練り、ひたすら描き続けること
が何にも増して好きでたまらないという画家です。人はこのような画家を
前にすると、「何故、絵を描くのか」と聞いてみたくなるようですが、画
家にとっても答えようがなく、長年心に引っかかっていました。ところが
最近その答えの一つが見つかったようで、下記の文章を送っていただきま
した。以下に紹介致します。

      「何故、絵を描くのか」 “絵を描く意識の原点”
             (文:関 正和)
  
 「何故、絵を描くのか」という質問に出会ったことが度々ある。その
度に、答えに窮する。ドイツにいた時も同じ質問をされたことがあった
が、通訳してくれる人に伝える答えが出なかった。
 日頃の作画上で、ああもしたい、こうもしたいと考えていることを述
べたところで、どれも、的を得た答えになっているとは思えないし、な
によりも、自分自身に対して納得のいく答えになっていない。
 ところが、最近、フランス人が書いた“木を植える男”という本の朗
読をラジオで聞いて、これだ、と思った。答えが見つかったのだ。
 その物語のあらすじは、定年を迎えた年齢の男が、残りの人生を無駄
に過さずになにかしたいと思っていた時に、荒地を見てここに木を植え
ようと思い立って、こつこつと、植樹をしていったという話だ。
 日頃、森林の破壊や田畠の消滅に胸を痛めている私が、いつもならこ
の男の行為に両手を挙げて賛成し称賛するのだが、この時は、違ってい
た。逆に、「要らぬことをするな」と思ったのだ。それは、この場所が、
フランスのエクス・プロバンスだったからだ。エクス・プロバンスとい
えば、セザンヌの神聖な仕事場だ。電柱一本建っても怒ったり、がっか
りしたセザンヌが生きていたらどう思うだろうかと。勿論、セザンヌは、
百年も前に没している。従って今、ここで仕事をしているわけでもない
のに、実際、そう思ったのだ。
 そして、これだと思った。これが、「何故絵を描くのか」の答えだと。
つまり、一般的には理屈に合わない、荒唐無稽とも思われる意識が絵を
描かせているのだと。
 では、何故、不合理な意識が絵を描く原点なのか、と聞かれると、ま
た、答えに困るが、どうだろう、余りにも多くの合理的といわれている
似非絵画にお目にかかっているものだからと言えば答えになっていない
だろうか。
 非合理性が強ければ強い程、真の合理性が得られると思う。
 なお、気になったことを一つ。この文章の朗読の中で、人生の第四コ
ーナーを回って、直線にさしかかる時期に何かしなければとこの男が思
ったとあるが、それは、日本人の訳者の言葉で原作にはないということ
だった。
 非常にうまい、日本人らしい小才の効いた言い回しだが、日本人の特
長でもあるし、又、最大の欠点でもある。原作は、こんな味っぽい言い
方はしていないはずだ。日本人は、木で鼻をくくった様な表現を嫌うが、
私は、仕事の上で情緒性を極力排除しようと努めているが、これが又、
最もむつかしい。
                           (以上)

 今回の展覧会では、小品から30号までの新作の油彩画を約30点出品致
します。半抽象の方法で同時代の感覚をどのように捉え伝えようとされて
いるのか、是非作品を通してその内容を感じていただければ幸いです。
                             敬具

                      (文責:山下高志)

 



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