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企画展 >中川沙綾香展
中川沙綾香
プレスリリース(2007年)


「ピアニスト」
油彩 100cm×81cm (40F) 2007

中川沙綾香 NAKAGAWA Sayaka 略歴
1979 香川県に生まれる
1997 県立高松工芸高等学校・美術科を
卒業後、
フランスに渡る
1999 パリの美術学校「アカデミー・ド・ポート
ロワイヤル」にて学ぶ
ギャラリー「オンブル・エ・ルミエール」でグループ展
2000 パリ、「NACビエンナーレ展」出品
2001 ヴァンドーム広場「ホテル・リッツ」で
ヘミングウェイの肖像画を展示
シャロン・アン・シャンパーニュ市、サン・モミー教会にてグループ展
「サロン・ドートンヌ」招待出品、
「ル・サロン」出品(2002年・2003年)
「日仏現代作家美術展」(サロン・ド・ブラン) 新作家賞受賞
2002 シャロン・アン・シャンパーニュ市、ギャ
ラリー「クレモンジ」で二人展
ストラスブール市、「プリ・デ・ザート2002展」に出品
ポンタルリエ市、コンクール「ラ・ビル・オ・アーティスト」準優賞
ランス市、ギャラリー「サル・スーザンヌ・トルト」で個展
2003 美術学校「アカデミー・ド・ポートロワイ
ヤル」のコンクールで日本人初の最優秀賞
第68回香川県美術展覧会 入選
2004 パリ、ギャラリー「ART−K」で個展
高松市美術館「高松工芸美術科卒業生の今」、グループ展
高松朝日新聞社「サニーホール」で個展
パリ美術家協会会員となり、アーティストとして滞在許可を取得
2005 アベイエ・デ・プレマントル市、「サロン・
ドゥ・デッサン」に出品
パリ、フォンダンション・タイラー美術協会のコンクールに入選、会員となる
ギャラリー「SAIYU-KI」で個展
ギャラリー「アートスペース蒼湖」で個展
2006 パリのグラン・パレ、「サロン・ドゥ・デッサン」に出品
2007 メッセ市、「サロン・ドゥ・アート・エ・マ
ティエール」に出品
以上
中川沙綾香展

   会期/2007年5月12日(土)〜27日(日)
      11:00am〜7:00pm 休廊:5/16(水),23(水)
   会場/あーとらんど ギャラリー 1Fギャラリー
   出品/油彩画、デッサン  ‥‥ 約30点

 あーとらんど ギャラリーでは、中川さんの油彩画およびデッサンの展覧会を開催します。中川さんは1979年に香川県に生まれ、現在パリを拠点に活動しています。
 中川さんは、97年高松工芸高等学校・美術科を卒業後フランスに渡り、99年パリの美術学校「アカデミー・ド・ポートロワイヤル」で学んだ後、2001年には早くも「日仏現代作家美術展」(サロン・ド・ブラン) で新作家賞を受賞、2002年にはポンタルリエ市、コンクール「ラ・ビル・オ・アーティスト」で準優賞と受賞を重ね、同年ランス市のギャラリー「サル・スーザンヌ・トルト」で、初めての個展を開催できるまでの力量を身につけてきました。翌2003年にはその力量が評価され、美術学校「アカデミー・ド・ポートロワイヤル」のコンクールで日本人初の最優秀賞を受賞し、2004年にはパリ美術家協会会員となってアーティストとして滞在許可を取得、続けて2005年パリ、フォンダンション・タイラー美術協会のコンクールに入選しその会員にもなっています。
 このような10年に亘る中川さんの活動の出発点を辿ると、17才のときの自画像に出会います。真正面を向いて椅子に腰掛け、顎に右掌を突いてその肘を椅子の背もたれに置き、肩から上の肌を露出した上半身の少女の絵。上向き加減になって明るく輝くその顔に、描き込まれた瞑想しているかのような眼と突き出すように結ばれた唇が、17才という若さが突き動かす恐れを知らない過剰なまでの自意識の芽生えと、その背後に潜む止めることのできない大人へと脱皮していく不安の足音を感じさせます。この自画像が醸し出すこのような相矛盾した自意識と不安の様相は、すでに今日見られるような簡潔な構図とカメラの露出計のように鋭い明暗感覚が土台になっています。画面を左右に2分する中央に前腕を配置して、前方に突き出る明るい左画面と背後に潜む暗い右画面の対照的な構図により矛盾の暗喩を演出し、一方では、露出した肌に反射する光の微妙な明暗のあわいの妙を色相に置き換えるという大胆な発想により、17才の少女の抱く感情の、拠り所を未だ持てない不安定な様相を見事に描き出しています。
 中川さんが生み出すこのような表現方法の根底に流れているイメージは、今回の個展のテーマにもなっている『Les Voyages』(旅)のエッセイの中で次のように表現されています。

『Les Voyages』(旅)
 (文:中川沙綾香)

 旅をしていると、新しい環境の中で敏感になった感覚に呼びかけるものがあります。その時、心の内と周囲は混ざり合い、強い衝撃を私に与えます。それは油断すると見失いそうなので、必死になりはっきりとした手応えとして脳裡に刻み込む...。その後、自分の中でふるいに掛けて、「あのこと」を私はどれだけ忠実に表現できるのか挑戦する...。この衝撃や不安や挑戦があるから、旅(le voyage)が好きです。
 私がキャンバスに向かう時、自分の感じた事だけは信じて疑わないようにしています。自分の感性をだまして、無理やり作品を作り出したくはないからです。周囲の流れにごまかされない正直な気持ちを大切にして、決して何かに捕らわれずにいたい。
 フランスにいて、つくづく思います。何と1人1人の意思が強いのでしょうか。個人主義で、誰もが自己を信じ、他人にも独自の考えを求める国。外国人として住みながら、私は1人の絵描き・アーティストとしてここに存在したいと思い、自分の思考や感性を探り続けています。
 そして、脱皮と吸収の繰り返しで成長し、自分自身に誠実であり続けたいのです。これから先も向上心を忘れずに本質を求めて、表現していきたいと思っています。                 (以上)

 今回の展覧会では、中川さんがここ1年半で旅した、フランスの田舎町、隣国のイタリア、元植民地のチュニジアを作品にしたものを中心にして、油彩画やデッサンなど大作から小品まで約30点を出品いたします。中心となる作品は、油彩による風景画ですが、人物、静物、音楽を描いた作品も展示し、デッサンはダンスが主になる予定です。是非、多くの方にご来廊いただきますようご案内申し上げます。

                       (文責:山下高志)


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