周 豪 「No.162」
リトグラフ 2005 76.5×57cm Ed.14
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周 豪 展
会期/2006年 6月24日(土)〜7月16日(日)
11:00am〜8:00pm(土・日6:00pm)
休廊:6/27(火),28(水),7/5(水),11(火),12(水)
会場/あーとらんど ギャラリー
出品/ドローイング、モノタイプ、版画‥‥ 約30点
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あーとらんどギャラリーでは、周豪さんのドローイング、モノタイプおよび版画の展覧会を開催いたします。周さんは、1960年に上海で生まれ、現在東京を拠点に活動しています。今回の個展に際して、作家の自身の文章「個展に際して」を書いていただきましたので、以下に紹介します。
「個展に際して」 (文:周 豪)
あーとらんどギャラリーでの個展は2年に1度のペースで、お陰さまで今年つい3度目を迎えました。又 丸亀の皆さんに新近の作品を見ていただけるのを思うと、不安ながらもとても嬉しく思います。画廊オーナーの山下高志さんとも、昨年上海アートフェア以来の再会となります。上海では忙しい毎日だったけれど、美味しい食べ物、現地の画廊や作家との交流、街歩きなどなど、楽しい思いで一杯詰まった9日間でした。何よりも、山下さんと思う存分様々のお話が出来たことが非常に良かったと思います。
ところで、今展の出品作ですが、墨によるドローイングの他、昨年から新たに試みた掛軸仕上げのモノタイプ作品も10点ばかり並べます。軸装作品に関し敢えて付け加えるならば、これらは現代の空間に溶け込み易いように出来るだけシンプルな軸装スタイルにこだわってみました。作品の見せ方は、今までほとんど額縁に入れての方法を採って来ましたが、軸装したドローイングやモノタイプが、掛軸の中で何とも居心地よさそうに息しているのを見て、思わず祖先の知恵に感激の念を抱きました。同様の作品は先日の上海、東京、神戸の個展の時も思いのほか好評を得ました。
作品発表の当初から、「東洋的だ」と よく評されてきました。しかしこれを意識して制作したことはありません。でもここ1、2年、ついに「先祖帰り」でも起きたかのように、墨や軸装などに強く惹かれています。そんな中、香港やドイツでの発表も相次いで決まりました。ここでふと思い出すのはあのミロの「真に世界的になるためには、民族的に徹すべきだ」という内容の言葉です。無論これを鵜呑みにしていいものかどうかは迷ところですが、兎に角一つ一つ越えていくように今後の制作に励んでいきたいと思います。
今回の展覧会では、変幻自在な周さんのイメージ世界をドローイング、モノタイプ、およびド版画に展開した作品約30点出品致します。これまでの額縁から軸装に衣替えした新作は、これまで見えなかった周さんの真髄を発見できる機会を提供してくれるのではないでしょうか。是非ご期待ください。
尚、下記の期日に作家が在廊しますので、多くの方にご来廊いただきますようご案内申し上げます。 敬具
■ 作家在廊予定
2006年6月24日(土)、25日(日)
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