岡田真宏 Being10 12-1 水の夢・太極
雲肌麻紙に色鉛筆 183×180cm 2003
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岡田真宏 展
会期/2006年 3月25日(土)〜4月16日(日)
11:00am〜8:00pm(土・日6:00pm)
休廊:3/28(火),29(水),4/5(水),11(火),12(水)
会場/あーとらんど ギャラリー
出品/ドローイング‥‥ 約20点
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あーとらんどギャラリーでは、岡田真宏さんのドローインングの展覧会を開催いたします。岡田さんは、1947年に香川県で生まれ、現在東京を拠点に活動しています。今回の個展に際して、作家の自身の長文の文章「水のごとく」から制作の考え方の一部を抜粋して、以下に紹介します。
「水のごとく」(抜粋) (文:岡田真宏)
1.私の制作は地図の無い旅である。何かを写し取るのでもなく、イメージしたものを描く訳でもない。下絵も作らず精神集中もせず、ただ無心で
画面に向かう。私にはここに至る遠い記憶がある。それは十三歳の頃の等伯との出会いである。初めて目にし た「松林図」に言葉を失い霧に烟る松林を私の心は暫(しば)し逍遥したことを今 も憶えている。
2. 私が制作にあたって決めるのは素材(マテリアル)と技法(メソッド)だけである。今まで和紙に油絵具、鉛筆、鉄粉、ブロンズパウダーなどを制作の素材としてきた。そして現在の色鉛筆に行き着く。赤橙黄緑青藍紫と 金銀という光の色と、黒という闇の色を使い、ストロークやスパイラル といった最もシンプルな手の軌跡を限りなく重ねる手法を使う。これは 形の法則ではなく、形を生み出す法則である。無限の集積の結果現われた
3.全てのものには「波動」がある。光や音、水や空気、樹や草や大地、そして私達も常に揺ら いでいる。その揺らぎが波動となり互いに干渉し合い、強めあったり弱まったりしながら四方に拡がってゆく。この派動を 私は「氣」と呼ぶ。私の作品はこの氣 を映す鏡である。
4. 私はものづくりは「水のごとく」ありたいと思っている。それは定まった形を持たず、何 ものにも囚われない心の有り様(よう)を言う。
5.私の作品は『氣の鏡』シリーズから『水の夢』へと移った。私達は地球という惑星に遊ぶ 「水」の夢なのかもしれないという思いがそこにある。水は全ての生命の源であり、私達にとって水は外なる存在であると同時に、内なる存在でもある。固体に も液体にも気体にも成る変幻自在なこの物質は、人の心が分かるのではないかと思っている。というより人体
の六十パーセントを占める水の有り様が、人の心を 創っていると言ったほうが正しいのかもしれない。
(出典:「生誕100年オマージュ長谷川沼田居」展カタログ
足利市立美術館)
今回の展覧会では、「水の夢」と題されたシリーズ作品を大作から小品まで約20点出品致します。岡田さんの新たな展開を是非お楽しみ下さい。
尚、下記の企画展講座を開催しますので、是非多くの方にご参加いただきますようご案内申し上げます。
敬具
■企画展講座 『時をかたちに』 〜指で描く〜
時をかたちにするという新しい世界を体験してみませんか?作家のオリジナル版(A4サイズ)を使用して、モノタイプの版画に挑戦します!
出来上がった絵は透明ケースに入れて持ち帰っていただきます。
■ 日 時 : 3月26日(日) 午後 2:00 〜 4:00
■ 講 師 : 岡田真宏
■ 参加費用: 2,000円(材料代含む)
■ 申込締切: 3月25日(土)
■ 会場及び: あーとらんどギャラリー
申込先 (TEL0877-24-0927)
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