2018年5月6日(日)〜27日(日)
水曜〜土曜 : 10:00 〜18:00
日・祝日 : 10:00 〜17:00
展覧会最終日: 10:00 〜16:00
月曜(休廊)、火曜(予約営業)
出 品 : 油彩画・・・・約20点
オープニング 対話トーク 「目蓋と海」
終了しました。ご参加いただきました皆様、 有り難うございました。
日 程 5月6日(日) 14時〜15時30分
会 場 あーとらんど ギャラリー
参加費 無料
申込み 不要
ゲスト 香川ミュージアム 田口慶太
アーティスト 藏本秀彦
「目蓋と海」 テキストは「こちら」
田口慶太さんをゲストに迎えての対話トークです。
お楽しみください。
■ 対話トークの音声とその風景 ■
対話トークの第1部は、蔵本秀彦さんから近年の活動歴をスライドを使ってお話しいただき
ました。第2部は、香川ミュージアムの田口慶太さんをゲストにお迎えして、蔵本さんと
対話トークを行いました。
この度は参加者の皆様方と楽しいひとときを過ごすことができましたこと、心からお礼申し
上げます。
尚、今回ご参加いただけなかった皆様にも、トークの第2部をお聞きいただけるように、作
品の展示風景と音声を下記にアップしましたので、ご参照下さい。第1部はスライドによる
お話のため、音声は省略させていただきました。
対話トークの第2部 (44分46秒)
<出品作家のリーフレッット>
以下からご覧下さい。
■ リーフレットの表面
■ リーフレットの中面
<出品作品と展示風景>
■ 展示風景 「こちら」からご覧下さい。
■ 出品作品 「こちら」からご覧下さい。
上記で表示できない場合は、 「こちら」からご覧下さい。
作品価格は、TEL 0877-24-0927、または、
E-mail : sales@artland-gallery.jpでお問い
合わせ下さい。
個展に寄せて
香川ミュージアム 田口慶太
水と大気、互いに相容れることなく、せめぎ合うゆらぎの現象を作者の視界を介して捉えているように思えた。この揺らぎは、いわば呼吸と同じ、すべての生命の息吹そのものである。
目の前で起きている現象のその真相が見えないことへの不安感、そして苛立ち。その先には光を受けておぼろに浮かぶ陰の存在、実体と虚像のはざまに張り裂けそうな感情がこみ上げる。過去を悔いることでも将来への希望でもない、真実は大きなうねりとなって襲い掛かり、その重圧に逆らうこともできず、ただ身をゆだねる。通り過ぎる風の虚無感は計り知れず、悲しみが癒えることは許されない。私たちはいかに過去と向き合っていかなくてはならないのだろうか。福島をはじめ今もなお揺らぎ続ける多くの被災地の現状に作者は思いを重ねている。
現代の作家はこの現実にどう向き合うべきなのかという問いに対する作者の今の心情を綴る絵日記のようなものであろうか。多くは語らず、はるか遠く自らの意識のなかに深く沈潜していくような感触が、今回の藏本の作品からは伝わると感じた。特に小作品には純度の高さを感じさせるものが多い。視界を制限する小さな画面にこそ、張り詰めた感情、緊張感が満たされているように思える。
我々に与えられた“真実”、それは遠く過去の記憶となってプルシャンブルーに染み入り、私たちの未来が負うこととなる幻想となって再び立ち現れるだろう。経験的な意味において負の遺産があり、そしてそれによって課せられる、生きていくための規範を私たちは拡張していかなければならない。未体験な視覚作用によって主張と翻弄を繰り返し、個性の破綻とともにあいまいな情報のやり取りだけが先行し、表現手法が肥大化する美術の現状において、“真実”を見据えた新たなビジョンを意識のなかに投影し、脳細胞へ可視化することが求められるのではないだろうか。
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