営業時間:午前10:00 〜午後6:30
火(予約営業)・休廊:水曜

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  Sakurai Shinya Exhibition
|作品カタログ|
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■ 略 歴
1981 広島県福山市出身
2004 大阪芸術大学芸術計画学科卒業
2004 大阪芸術大学染織テキスタイルデザイン
    学科研究生
2004 イタリア国立トリノアカデミア芸術学院
    舞台美術科入学
現在 日本、イタリア、スイス、スペイン、オー
   ストリア、韓国。香港等各地で個展、グル
   ープ展開催、劇場 、ファションショー等の
   アートディレクションも手掛ける。
   イタリア、トリノ在住
                    以上


<出品作家のリーフレッット>
 以下からご覧下さい。
  ■ リーフレットの表面
  ■ リーフレットの中面 

<出品作品と展示風景>
  ■
展示風景 「こちら」からご覧下さい。   
  ■
出品作品 「こちら」からご覧下さい。    
 作品価格は、TEL 0877-24-0927、または、 
 E-mail : sales@artland-gallery.jpでお問い
 合わせ下さい。


      <物質としての絵画>

 会場正面に展示している No1 United colors(Mixed media 73x103cm 40号相当)を例にとって、 櫻井伸也さんの作品の特徴を紹介させていただきます。

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 本作品では、水玉模様に染めた布地を板に貼付け、ビニ ール系合成樹脂を混ぜた油絵具を盛り上げるように塗っ ています。 それが固まる前に、キリスト教の十字、ファッションの ボタン、果ては「どくろ」まで、イタリアを思い起こさせる代表的なアイコン(象徴的な形)が型押しされていま す。


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  その効果も手伝って様々な起伏をもつこの作品の絵肌 (マチエール)は、光を鈍く反射して見る者にあたかもゼ リーのような質感を与え、思わず触ってみたくなるような、明快で複雑、かつ新鮮な感覚を呼び起こします。
 
以下の画像でご確認ください。

 作品の絵肌(マチエール)




櫻井伸也 展  
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 2017年 5月21日(日)〜 6月11日(日)

 10:00am〜6:30pm
 火曜(予約営業)、休廊:水曜
 出 品:新作 United colorsシリーズ‥‥ 20余点


<作家在廊予定> 
 日時  6月10日(土) 午後 〜 11日(日)終日

 作家在廊予定が決まりました。お時間のとれる方は、是非お気軽に
 ご来廊下さい。


<オープニング 茶話会> 
 本茶話会は終了、有り難うございました。

 「イタリア現代美術の中で」  櫻井伸也

 日時  5月21日(日) 11時〜12時30分
 会場  あーとらんど ギャラリー  
 
参加費 無料

 大学を卒業後すぐにイタリア行きを決断。以降イタリア第2の工業都市
 トリノを拠点としてイタリア現代美術の中で、アーティストとして活動
 してきた経緯を伺います。
 イタリア、トリノの街、現代美術の動向からギャラリーやアトリエ事情
 など興味の尽きない話題について、お茶をいただきながら作家と会話を
 交えてお楽しみください。
 是非、皆様のご参加をお待ちしております。

 ■ 茶話会の案内画像


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<茶話会を終えて>

 櫻井さんのオープニング茶話会が終了、ご参加いただいた皆様、有り難う
 ございました。
 今回は、イタリア現代美術の中で、アーティストとして活動してきた経緯を
 詳しくお伺いできました。

 締めくくりは、イタリアの戦後を代表する「貧しい芸術」の意味をもつ「アルテ・
  ポーベラ Arte Povera」の活動にまで話が及びました。内容は、以下の筋立て
  (櫻井さんのメモ)の通りです。

 �@イタリア、トリノについて。
  イタリア、トリノの街、現代美術の動向について。

 �A作家としてイタリアで生活していくには。
  ギャラリー、アトリエ事情

 �Bアートフェア、ヨーロッパの中でのイタリアの現代美術の状況

 

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私はいま、櫻井伸也の作品の前に立っている。櫻井の作品には、語りを促す何かが 介在している。櫻井の制作は、その注意深く構成された方法によって、モティーフ の現前と不在とが徹底的にコントロールされている。それは、作品を批評する者の ステレオタイプな言辞をあらかじめ封じておくための罠のようにも感じられる。彼 を、絵画という野生のなかを、経験に基づく計略によって踏破する狩人になぞらえ ることは、あながち間違ってはいないと思われる。今度、作品の色彩に大きな変化が生じたことで、ある角度から、櫻井の仕事に通底する何かを掴みだすことができるのではないかと私に直観させた。

作品は自然光に照らされ、周囲の白壁へと、色彩を放射している。作品が光を受け止める時、絵画が生み出された場所、此処ではない何処かを強く暗示させる。それは単純に、場所による光を透過させる環境の違いを示しているだけではなく、絵画は常に、ひとつの光源(太陽)が見せる、複数の、一回的な経験を伝達していることを意味する。

水玉等の柄をプリントした支持体に、濃厚なメディウムを混ぜた油絵具によって、有機的な形態を充填し、絵具が完全に固まる前に、象徴的な形象(十字や髑髏等)を型押すという手法は、近年までと同様だが、今回は青(AZZURRI)を大きなテーマとしている。加えて、型押しによる象徴的テーマを画面の内部に沈潜させるために、オールオーヴァーで、スタティックな画面構成を採用していたこれまでとは異なり、キャンバスはコンポジションによって複数に分断され、複数の青や緑などの近傍色によって、明快でありながらも、複雑な階調が作られている。それらによってもたらされた画面の流動性は、以前の作品のような、カラフルでありながらも抽象的で無名的世界が広がる印象を離れ、地中海的な海の感触のようなもの(土地に根差した色彩や明るさや風のような)を具体的に感じさせるものだ。

生まれ故郷のHIROSHIMAを念頭に置いたキノコのような形象、海を思わせる青と十字架や髑髏など、櫻井の絵画においては、常に生と死を巡る記号的象徴が、色彩と形態の律動的な運動によって、互いに激しく入れ替わりながら、複数のキャンバスを移動し、往還してみせる。近年の、象徴性に対して、抽象性が勝った画面展開は、作品の強度を増すことに貢献していた。そして、今回の流動的な画面展開は、強度を増したキャンバスを、もう一度象徴性が渦を巻く、画家の心的世界の根源へと立ち返らせるもののように感じられた。形式的な造形の道筋が周到に準備されながらも、内容を失わない(むしろせり出してくる)稀有な画家だと思う。
                                 上田和彦


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