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2012年6月2日(土)〜24日(日)
10:00am〜6:30pm
休 廊:火曜(予約営業)、水曜
出 品:心の「たが」を形にした
「むらぎも−たが」シリーズ‥‥ 100点
他、雲を主題にした木版画シリーズなど
<オープニングイベント>
(好評裏に終了、ご出席ただいた皆様有り難うございました。
イベントの様子は、こちら をご覧下さい。)
「アーティストのアートな生活」
■ 日 時 : 6月3日(日) 午後2時 〜
■ 参加費 無料
仕事場の紹介と道具・身の周りのちょっと変なものたち(集めたものや拾
って来たもの)などの写真を使って紹介します。お気軽にご出席下さい。
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<美術家の文章>
●私のアート
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私は感情や毎日の人の心の動きなど目に見えないものを見えるようにするために、そのヨリシロとなる形を選び、そして色を与えることで、視覚化しようとしています。
●作品の制作方法
「むらぎも−たが」シリーズはこれまでの版画と異なり、版の応用のしかたを変え「型」を心の器(形・型)になぞらえ、それぞれの感情や思いを色に現してオブジェとして制作しました。一点でも成立し、複数組み合わせても異なる表情が出るようにすべてオリジナル作品として制作しました。楮とパルプを混ぜたオリジナルの手漉き紙を漉き、新たな表現の素材として使用しています。紙を漉くには漉き簾と簾ゲタという「型」を器として使用します。これも一つの「型」で、広く言えば偶然にも「版」の範疇にはいるものなのが改めて面白い。
●現在発表している作品の考え方
・「棘」の作品について
誰でも気にしていないようで、実は人は人の間で生きている。刺さった棘だけでなく、知らず知らずのうちに人を刺している。言い方を変えれば、それは擦過傷のように少なからず人の心からそれは発し、人の心に届き影響を与えてる。受けた傷は記憶・経験として残りその人を強くし、思慮深くする。人とかかわるということは大なり小なりそんな擦り傷を負わせているものだと思う。
・「観」の作品について
風に音はなくまた、水に色はない。私はその気配を現すすべを私のやり方で常に試みるだけ。
・「むらぎも」の作品について
「むらぎも」は心の枕詞。こころは揺らぎ、時には優しく激しく現れる。時には傷つけ、傷つけられたと感じるもの。そしてその心は新たな意思として表れ、影響を受けて心に刺さる気持ちのかたち。そんな心の揺らぎをあえて形にし、自分と向き合うイコンを作ってみたかった。
●作品に込めらた意図・・・「むらぎも − 心のたが」
人は人の心といううつわのことをまだ何も知らない。特に自分の心を。心に向かい合うことは未知なる世界以上の挑戦と、それ以上に最後に残される冒険ではないだろうか。そんなことをこの震災と原発事故は人の心というものを日常は目に見えなかった形で気付かせてくれた。不安と希望、わだかまりと嫌悪、優しさとエゴ。普段は自分すら気付かなかった。行動することで知らない間に大人になっていく幼子。そして気付かされた心の「たが」。
知らなかった自分の心の「たが」に出会い、また、捨てて来た心の「たが」と遠い思い出のようにうっかり出会う。私という人と向き合うために毎日はあり、そしてそれと共に生きぬいていく。数千年以上も前から誰もがしてきたことだ。そして誰もが避けてきたことだ。
「むらぎも−TAGA」サイズ:各18X18cm 技法:楮とパルプの作家オリジナルの手漉き紙+顔料+鉄 制作年:2012
以上
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